超一流の持久系競技の選手になるためには |
このところ、考える機会が多く毎回気づきがあります。
『一流のマラソン選手には努力次第でなれるが、一流の短距離選手には努力だけではなれない。なぜなら速筋繊維の発達(割合)には遺伝子が大きく関係するから』
これはトレーナーの間では常識になっていると思います。
一方で、超一流のマラソン選手に必要な能力は短距離選手に匹敵するスピード。いくら持久力があっても速く走れなければ勝てません。この考え方を裏付ける超一流のマラソン選手の卵を選抜する方法に短距離走が用いられます。速く走れる選手を長距離選手に育て上げる。つまり、もともと速く走れる選手を一流レベルになる努力をさせると”超”一流レベルになるわけです。
これはアメリカのベロシティスポーツという超一流選手を指導している方の講演での話です。
これを私なりに考えると、巡航速度という一定のスピードで走り続けるマラソンの大部分のスピードについては努力次第で誰でも身につけられると考えます。
問題はスタート直後に団子状態からダッシュで抜け出し巡航速度になるまでのスピードとそのダッシュする距離。そしてスパート時の残りの距離とスピードアップの仕方。1段階なのか、2段階あるいはそれ以上のスパートなのか。
このダッシュとスパートには短距離の能力が大きく影響すると考えられます。
巡航スピードが同じであれば、最初のダッシュでライバルに差をつけて巡航スピードになればもう距離を縮められる心配はありません。
逆にライバルと後半までもつれたときに早い段階から、あるいは急激なスピードアップのスパートで勝利できます。
この巡航スピードというのは生理学的に言うと”定常状態”。つまり酸素が過不足なく供給されている状態です。
但し、”定常状態”が成立する運動でも運動初期には代謝過程は常に後から亢進されるので運動に必要な酸素の供給が行われずに酸素不足が生じます。この苦しい局面をデッドポイントといい、そしてそれを乗り越え苦しさが落ち着いたポイントをセカンドウィンドといい、”定常状態”に入ったことを示します。
つまり、実際には定常状態が成立する以上のダッシュのあとに定常状態まで落とすのですが、この状態に至るまでにどれぐらいの※酸素借(酸素不足)ができるかという能力がカギになります。
※酸素負債と用語を区別しています。
これはつまり、LT(乳酸性作業閾値)とOBLA(血中乳酸蓄積開始点)を広げることが必要になります。
ちょっと難しくなってしまいましたね。まあ、そのへんのトレーニングはお任せください。
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特別なパーソナルジム【FREE WEIGHT GYM】
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