血液検査のガイドライン | ![]() |

※あくまでも参考資料としてご活用下さい。検査結果の数値に異常が見られてもご自身では判断せずに医師の診断を受けて下さい。
数値はあくまでも目安としてご利用ください。
病院では複数の検査を行い総合的に疾患が診断されますので、1つの項目が異常値でも診断名がつかない場合もあります。
病院により検査法や基準値などが異なっている為に、他院で実施される血液検査とは比較できない場合があります。
食後に採血をすると高値を示す検査項目があります。又、測定値は多少の個人差や日差変動がある場合があります。 参考資料:北里研究所病院『血液検査のご案内』
②正式名称
③基準値
④何を調べる検査か?
①T-BIL
②総ビリルビンン
③0.20~1.20mg/dl
④肝臓が悪くなったり、胆道が閉塞したり、赤血球が破壊されたりした場合に増加します。高値となると黄色くなって黄疸となります。正常な場合でも、長時間の空腹が続くと基準値を若干超えた数字になることがあります。ですから、この数字がわずかに高いだけでは余り心配はいりません。
①GO(AST)
②グルタミン酸オキザロ酢酸トランスアミラーゼ ③12~35U/l
④肝疾患・心疾患などで増加します。
①GPT(ALT)
②グルタミン酸ピルビン酸トランスアミラーゼ
③5~35U/l ④肝疾患で増加します。
①LDH
②乳酸脱水素酵素
③80~200U/l
④肝疾患・心疾患・血液疾患などで増加します。基準値をわずかに超えた場合でも、他に異常値がなければ、体質的なものであまり心配する必要はありません。
①ALP
②アルカリフォスファターゼ
③130~350U/l ④肝胆道系、骨の疾患などで増加します。
①GGT(γGTP) ②γ-グルタミントランスペプチターゼ
③10~63U/l ④肝疾患(脂肪肝や飲酒などでも)増加します。
①CHE
②コリンエステラーゼ
③3.40~6.70IU/ml
④脂肪肝では増加します。また、栄養状態が悪いと低下します。
①TP ②総蛋白 6.70~8.3g/dl
③血液の中の蛋白質の量です。
④栄養状態が悪いと低下します。
①ALB ②アルブミン
③3.8~5.3g/dl
④血液の中の蛋白質の中でも最も多く占めている蛋白質の種類です。
①A/G比 ②アルブミン/グロブリン比
③1.30~2.20
④血液の中のアルブミンとグロブリンの割合です。アルブミンが減少したりグロブリンが増加すると低下します。
①ZTT ②硫酸亜鉛混濁試験
③2.3~14.0K.U
④肝障害では増加します。
①T-CHO ②総コレステロール
③120~220mg/dl
④血液中の総コレステロールの値です。
①TG ②中性脂肪(トリグリセライド)
③150mg/dl以下
④食べ過ぎたり、飲みすぎなどで増加します。体質的に高い人もいます。
①HDL-C ②HDLコレステロール
③男性29.7~85.4mg/dl 女性39.9~98.9mg/dl
④善玉コレステロールの値です。これは少ないことが問題です。45mg/dl以下を低HDLコレステロール血症といい、心血管疾患の危険因子と考えられています。
①UA
②尿酸
③7.0mg/dl以下
④高値になると痛風になる危険性が増加します。腎機能低下でも増加します。尿酸値が高いと痛風発作を起こさなくても腎障害をきたすことがあります。
①BUN ②尿素窒素
③8.0~20.0mg/dl
④腎臓の機能が悪くなると増加します。
①CRE(血清中) ②クレアチニン
③男性0.8~1.2mg/dl 女性0.5~0.9mg/dl
④腎臓の機能が悪くなると増加します。
①NA
②ナトリウム
③137~149mEq/l
④血液の中の電解質です。
①K
②カリウム
③3.6~5.0mEq/l
④血液の中の電解質です。腎臓が悪いと増加します。果物などに多く含まれているので、取りすぎで増加することがあります。また、下痢とか、利尿薬で減少することもあります。
①CL ②クロール
③98~110mEq/l
④血液の中の電解質です。
①CA
②カルシウム
③8.2~10.2mg/dl
④血液の中の電解質です。
①IP ②リン
③2.5~4.5mg/dl
④血液の中の電解質です。
①CRP ②C反応性蛋白
③0.30mg/dl以下
④炎症の有無を調べます。風邪を引いても増加しますが、様々疾患で増加します。
①CPK ②クレアチンキナーゼ
③32~187U/l
④骨格筋や心臓の障害で増加します。
①LDL-C ②LDL-コレステロール
③140mg/dl未満
④悪玉コレステロールの値です。冠動脈疾患の方は100mg/dl以下にすることが推奨されています。成人男性では120mg/dl以下が理想です。患者さんによって目標とする値が異なるので、主治医にお尋ね下さい。
①FBS ②空腹時血糖
③60~110mg/dl
④食後にはこの値は超えてしまうことがあります。しかし200mg/dlを超えるようであれば、空腹時にきちんと測定する必要があります。
①HBA1C ②ヘモブロビンエーワンシー
③4.3~5.8%
④過去1ヶ月くらいの血糖の平均値と相関する指標です。8%を超えたらかなり重症です。
①WBC
②白血球数
③3.6~8.0×10³/μl
④血液疾患や感染症、急性疾患などで増加します。
①RBC
②赤血球数
③男性4.1~5.1×10⁶/μl 女性3.8~4.8×10⁶/μl
④貧血の時などで減少します。
①HGB ②血色素量
③男性14.0~17.0g/dl 女性11.0~15.0g/dl
④貧血の時などで減少します。
①HCT
②ヘマトクリット
③男性39.0~50.0% 女性36.0~46.0%
④貧血の時などで減少します。
①MCV ②平均赤血球容積
③男性84.0~99.0fl 女性84.0~93.0fl
④貧血の種類を判断するのに使う指標です。鉄欠乏性貧血では減少します。
①MCH ②平均赤血球ヘモグロビン量
③男性30.0~38.0Pg 女性27.0~38.0Pg
④貧血の種類を判断するのに使う指標です。鉄欠乏性貧血では減少します。
①MCHC ②平均赤血球ヘモグロビン濃度
③32.0~36.0%
④貧血の種類を判断するのに使う指標です。鉄欠乏性貧血では減少します。
①PLT ②血小板数
③120~350×10³/μl
④血液の止血に関係する血液成分です。30×10³以下では問題となります。
①NEU% ②好中球
③34.6~71.4%
④感染症や体内の炎症などで増加します。
①LYMPH% ②リンパ球
③19.6~52.7%
④免疫に関係する細胞です。抗体を産生します。
①MONO% ②単球
③2.4~11.8%
④体内に侵入した細菌などの異物を捕食して排除します。
①EOS% ②好酸球
③0.0~7.8%
④アレルギー性疾患などで増加します。
①BASO% ②好塩基球
③0.0~1.8%
④感染症や体内の炎症などで増加します。
①PT-S ②プロトロンビン時間(凝固時間)
③10.0~12.0
④血液の凝固時間です。肝臓が悪かったり、ワーファリンを内服していると凝固時間は延長し%は減少します。
①PT-%
②プロトロンビン時間(活性パーセント)
③70.0~130.0%
④血液の凝固時間です。肝臓が悪かったり、ワーファリンを内服していると凝固時間は延長し%は減少します。
①PT-INR ②プロトロンビン時間(抗凝固療法用)
④凝固時間を、国際単位に変換したものです。ワーファリンを使用している時にモニターする指標として用います。治療域は1.5~3.0くらいが目安です。
参考資料:北里研究所病院『血液検査のご案内』